ジャーナリスト早川由美子さんが一年半をかけて撮影したドキュメンタリー映画。
イギリスの国会議事堂前の広場、パーラメント・スクエアーで8年間、年中無休で反戦運動、テロ撲滅戦争に対する抗議運動をしているブライアン・ホウ、並びに、そのサポーターがいる。
彼らは、「正義、民主化」の大儀のもと、多くのイラク、アフガニスタンの子供達が悲惨な状況にある事を強く訴えかけ、もし、これが自分の子供におきている事だとしたら、あなた達は、このテロ撲滅戦争を正義だと言えるのか??と投げかけている。今、この時にもイラクでは、次々に子供達が死んでいるのだ、この問題は、一刻を争う問題なのだ!と、2001年に6月2日に抗議活動を始めた。一刻の問題であるこの問題が、8年経った今、まだ解決されないばかりか、ブライアンの活動を制限する為の法律、SOCPA法(重大組織犯罪及び警察法)が2005年に議会で制定された。これにより、ブライアンの地道な活動によって、広がりを見せていたテロ撲滅戦争に対する抗議の表示が没収され、縮小を余儀なくされたのだ。
ブライアンは言う。「この戦争は、テロ撲滅が目的ではないだろう、石油が欲しいだけだ!そして、戦争によって、武器を売っている会社が大儲け!軍事国家予算をすべて、世界の貧しい人々の為に使えば、世界の貧困はなくなるんだ」と。
イギリスのマスメディアが、ブライアンの事を報じる事は無く、この活動を知らないイギリス人は多い。それでも国会議事堂前には、彼はいる。国会が始まる時期には、どうしたって、国会議事堂を放映するマスメディアだが、正面からの撮影では、ブライアントと仲間達のテントが映ってしまうが為、わざわざ、横にずれた所から議事堂を撮影しているらしい。
この映画から、現行の恐ろしいイギリスの常識が見えてくる。
世界的に北朝鮮の異様な様が報じられ、これを見て、奇妙な国だと思っているが、イギリスもかなりヤバイ国だ。そして、日本も沖縄の普天間基地について、平和の二文字を大きく掲げての存在意義を謳っているが、実態は、ここからイラクへ戦闘機が飛んでいる事について、私達日本人は無責任ではいられないだろう。
日本人が、まるで他人事のようにイラク戦争を語るとき、「日本人は、その戦力を提供しているじゃないか」と言われて、「えっ!知らないよ」では済まされない。60年たった今だ、第二次世界大戦の多くに憎しみが癒されていない。国内においては、広島、長崎原爆、国外においては、朝鮮侵略・・・。世界に向けては、「唯一の被爆国日本」であるが、今や、イラク戦争に加担している日本なのだ。未来、新たな憎しみに、対処不能となることがないよう、自分達の歴史、現行について、知識を深める必要があるのではないだろうか。知らなかったでは済まされない、今尚、苦しみの真っ只中で、神の助けに縋るしかない人々が沢山いるのだ。
『ブライアンと仲間たち パーラメント・スクエアSW1』